|
◆暑中お見舞い申し上げます。 全国各地で豪雨や猛暑が多発して、大きな被害が発生しております。 被害に遭われた皆様へは心からお見舞い申し上げます。 今年は梅雨明けが早かった分、夏が長くなりそうですので、どちら様も熱中症などには充分気をつけてお過ごしください。
◆鹿児島で8月と言えば、史上空前の「8・6水害」(はちろくすいがい)が思い出されます。 平成五年(1993)の8/6夕方前から翌未明にかけて鹿児島市街地をはじめ薩摩半島各地で発生した大水害とシラス土壌の大崩落。 鹿児島市では甲突川流域の大氾濫からJR鹿児島中央駅〜天文館一帯にかけて水没したのをはじめ各地に甚大な被害と犠牲者が出ました。 あれから丸20年の歳月が経つわけですが、その後も本県および全国で災害が頻発していることを思うと胸が詰まります。 現代日本のこの20年間は災害の時代として歴史に刻まれるのではないでしょうか。
◆ところが、ずっと昔にも似た状況の記録が残されています。 800年前に鴨長明が著した「方丈記」。本書の前半では、長明自身が京都で体験した“五大災厄”、大火、竜巻、遷都、飢饉、大地震を冷静かつリアルに描写しており、人工的な都市部の脆弱さや人々への眼差しを持たない政治や 記憶の風化への危惧など。まったく現代にも通じることを感じながら深く考察していき、後半の無常の境地を哲学する姿へと続きます。
◆これまでは考えられなかったようなレベルの記録的豪雨や猛暑が続く今夏。 改めて、鴨長明を師と仰いで僅かでも学んでみたいと思います。 座右に「方丈記」、そして座左には焼酎のお湯割りを少し。不謹慎かもしれませんが…。 |
|
|